観林庵写真帖 15 
令和5(2023)年3月31日作成  令和5年5月10日最終更新
 

北野天満宮門前の粟餅
京都市上京区  令和2(2020)年9月21日

 北野天満宮に詣でた時はもちろん、千本釈迦堂のおかめさんにご挨拶にうかがった後なども、ふらふらと天満宮門前まで歩いてきて澤屋に立ち寄り、粟餅を食べます。注文するのはいつも粟餅5個の皿です。こし餡でくるんだのが3個ときな粉をかけたのが2個の組み合わせで、緑茶が付いてきます。飾り気の無い地味な姿ながら、これが実に美味しいのです。私は最近肥満気味のため、甘いものは控えめにと意識しているのですが、美味しいものは美味しいのです。5個の粟餅を平らげた後でもまだ食べたくなることがしばしばです。
 あるときは卓上に出された時点で「5個じゃ足りないな」という思いが湧いて、それが表情に出たのでしょう。店の人に「あ、違いましたか?」と訊かれてしまいました。まだまだ人生修行が足りないようです。
 本当に気に入っている店は、他人にしゃべらず秘密にしておくのが得策です。しかし、今時は電子通信網で「粟餅所・澤屋」の情報がいっぱい出てきて、隠しても無駄な状況になってしまいました。なのでここに載せましたが、甚だ勝手ながら私が行くときには他の方々に来店を避けていただきたく願う次第です。独善的と罵られようとも、澤屋に着いたらすぐに座って粟餅を食べたいのです。店の前で行列して粟餅のお預けを食わされたら、禁断症状が出て騒ぎになりかねません。 

(写真帖15 終わり)

前へ
[観林庵日記巻頭]
次へ