| 1987年4月1日以降、国鉄の業務を引き継いだ東日本旅客鉄道を始めとする各社は、一塵たりとも見逃さないといった勢いで旧・国鉄の色を消そうとしていた。もちろん、看板や掲示類の社名その他を書き換えるのは当然であるが、意匠的に優れているものや歴史的重みを感じさせるものまでJRマークで置き換えてしまったことには少々あきれた。
その勢いは目に見える部分だけでなかった。資料類の廃棄も相当の程度で行われ、漏れ聞くところによれば「国鉄時代の文書類はことごとく廃棄」という指示が下った現場もあったという。そのような状況を見聞きし続けたので、私などはかえって、過去の不愉快な記憶を忘れさせるほどの愛おしさを「国鉄」の文字から感じるようになってしまった。車両の質や運転の丁寧さで民間バスよりも優れた点が多々見られた国鉄バスに対しては、その感が一層強い。 ここでは、国鉄民営化後に見つけた「国鉄バス」を披露する。21世紀に入って見つけたものなど、「よくぞ残った」と撫で回してやりたくなる気分であった(実際に撫で回した)。 |
「国鉄自動車発祥之地」の碑 瀬戸自動車営業所岡崎支所(旧称)にて 2002.8.23 |
廃バス停 「国鉄バス/千代」 天竜線廃線跡にて 2003.5.4 |
廃バス停 「国鉄バス/恵那富田」 恵那線廃線跡にて 2000.7.2 |
「急ブレーキに御注意下さい /国鉄」 園福線車内にて 1991.8.2 |
標札(*) 「国鉄バス/きっぷうりば」 小田町線知清橋にて 1989.5.3 |
標札 「国鉄バス/回数券うりば」 陶都線沿線にて 2003.3.15 |
案内 「ご乗車のお客様に」 天竜線沿線にて 2003.5.4 |
ご意見箱 「国鉄バス/赤名駅」 雲芸本線赤名にて 2003.3.3 |
標識 「ブレーキテスト/国鉄バス」 天竜線廃線跡にて 2003.5.4 |
看板 「国鉄バス指定/市房旅館」 湯前駅前にて 1998.4.23 |
| (*) 標札:
乗車券簡易委託発売所には、乗車券の発売箇所であることを示す次の形式の標札を掲げさせるものとする(図省略)。 (乗車券簡易委託発売基準規定 第5条) |