睦月詠 [遠野線] |
雪晴れの赤羽根峠登りゆく 雲の如きやプロのハンドル |
平成19年 |
如月詠 [空知線] |
粉吹雪灯りも凍るバス停に 5分遅れの頼もしき音 |
平成19年 |
弥生詠 [秋北バス] |
都会(まち)へ向け特急バスが動き出す 旅立ちの春見送る婦人 |
平成19年 |
卯月詠 [名金線] |
奥美濃の春陽やわらか桜道 つばめ去りても花びらは舞う |
平成19年 |
皐月詠 [宮林線] |
定期見せバスから降りる学童の 傘が群れなす五月雨の道 |
平成18年 |
水無月詠 [天竜線] |
濡れ道を静かに下るバスよりも 沢水速し白倉の谷 |
平成19年 |
文月詠 [大栃線] |
山深く青葉色濃し日影里 大栃行きは定刻に発つ |
平18(平28修正) |
葉月詠 [奥能登線] |
ほほ撫でる海風すずし狼煙浜 おくのと号も微笑みの中 |
平成19年 |
長月詠 [東名高速線] |
あいたくてあなたに早くあいたくて 金曜の夜バスで見る夢 |
平成18年 |
神無月詠 [大島線] |
たわわなる蜜柑間近な山道を 右に左に安下庄行き |
平18(平19修正) |
霜月詠 [広浜線] |
初雪に遅れのバスを君と待つ ストーブ燃ゆる大朝の駅 |
平18(平19修正) |
師走詠 [川本線] |
暮れ間近か急行便で帰り来る 懐かしき顔年の瀬の顔 |
平成18年 |