1911年(明治44年)の鉄道院貨車記号  

車両称号規定(明治44年1月16日・鉄道院総裁達第20号)に定められた貨車記号
(日本国有鉄道百年史 第6巻,p337)

(1) 貨車名称および記号
(名称)
(記号)
有蓋貨車
非常車
魚運車
石灰車
カイ
水槽車
家畜車
貨物緩急車歯車付
ピフ
油槽車
馬運車
 雪掻車
ユキ
冷蔵車
レソ
瓦斯槽車
カス
家具車
カグ

(名称)

(記号)

炭水貨車
タス
無蓋貨車
無蓋貨車材木車兼用
トチ
石運車
セキ
鉄桁運搬車
ケタ
石炭車底開き
土運車
土運車材木車兼用
ツチ
材木車
コークス車
コク
車運車
シヤ
石炭車

(2) ボギー貨車はその積載重量により、次の仮名文字をその記号に冠す。
  ・積載重量20t以上 : オ     ・積載重量10t以上 : ホ      ・積載重量10t未満 : コ

(3) 車体が鉄製のものは「テ」、鉄張のものは「テハ」を記号に冠す。ただしボギー車については積載重量記号の
次位に伏す。(名称は「鉄製○○車」「鉄張○○車」)

(4) 車掌の乗務すべき設備がなく、単に手用制動機のみを有するものは「フ」を記号の最上位に冠す。(名称は「
○○手用制動機付」)
車掌の設備があるものは「フ」を末尾に付ける。(名称は「○○緩急車」)

(5) 形式称号は同形式中の最初の番号に当該記号を冠したものを用いる。

(6) 車輌の番号は機関車、客車、有蓋の貨車、無蓋の貨車、石炭車の5種に分け、各別に順を追って付ける。同
じ形式の車輌はなるべく同一数字を関する番号を付し、他の形式車輌との間には将来増加すべき同形式車輌に
付すべき相当の番号を保留する。

(例)
・4輪有蓋車手用制動機付き=フワ
・30t積4輪ボギー鉄製石炭車=オテセ


明治中期の貨車記号

昭和3年制定の貨車記号

現行(日本貨物鉄道)の貨車記号

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